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断る営業・理論編:「売れるしくみ(マーケティング)を学ぶ」

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このサイトのメインのコンテンツである“主導権を持った営業スタイルを身に付ける”では、主導権を持った営業スタイルが、いかに大切であるか、またそういう営業スタイルを、あなた自身やあなたの会社の営業マンが身に付けていくための考え方や方法を解説しました。

ここでは、もう一方のメインとなるコンテンツとして、売れるしくみ(4ステップマーケティング)について、解説していきたいと思います。

あなたやあなたの会社の営業マンに、主導権を持った“断る営業”のスタイルが身に付くと、結果として非常に売れるようになります。そして、お客様から見たその営業マンが、一般に思われている、ペコペコしてなんでもします・・・という印象から、主導権を取ることで信頼のおける優秀な営業マンとして感じてもらえることが、どれほど威力を発揮するかということを、結果を通して感じていただけたと思います。

ただ、ここでいう“売れる”ということは、お客様と対峙して、販売が容易にできるようになる、ということだと解釈していただければ、このサイト内で何度か解説している“売れる”ことと“売れ続けること”の違いが分かると思います。

そうです。

売れることと、売れ続けること、との間には大きなレベルの違いがあるのです。

  • 売れる=お客様と対峙して、クロージングが上手になること
  • 売れ続ける=見込客が途切れずに営業マンの前に現れることからはじまる、
              販売の流れを構築すること
              =売れるしくみ、マーケティングをつくること

と、考えると、今から解説していく、売れるしくみ(4ステップマーケティング)を学ぶことがいかに大切なことであるかが分かると思います。ぜひ、しっかり理解して、実行に移していけるようにがんばってください。

ここでの解説についてですが、もちろん、基本となる、私の提唱している、売れるしくみ(4ステップマーケティング)については分かりやすくその内容を解説いたしますが、全てを伝えようとなると、かなりのボリュームになってしまうので、基礎的な理解と本の内容を補足する形の解説とさせていただきます。

事例も含めた具体的な内容は、『営業マンは断ることを覚えなさい』(知的生きかた文庫、三笠書房)に、詳しく書いていますので、ぜひ何度も熟読して理解していただければと思います。また、売れるしくみ(4ステップマーケティング)を、もっと掘り下げて、あなたの仕事や、あなたの会社に導入したいとお考えの方は、ぜひ、私の主催する『高収益トップ3%倶楽部』に参加されることをお勧めします。

この会は、私が提唱しているビジネスモデルの発想法や、ここで取り上げている、売れるしくみ(4ステップマーケティング)を軸に、勝てるビジネスモデルの構築とマーケティング思考を身に付けるための会で、レポートなどの情報提供を中心に勉強していただく他、東京、名古屋、大阪でも毎月定例の勉強会を開催しています。


● 主導権を持った断る営業とマーケティングの関係

これから、説明していく、売れるしくみ(4ステップマーケティング)の内容を読んでいくと、営業に関する価値観や考え方がどんどん変わっていくと思います。特に、なぜお客様は商品やサービスを買うのかといった内容に関して、営業マンの努力や力量はそれほど関係ない・・・というような表現が出て来ますから、このサイトの主旨である営業マンのサポートや支援とは関係ないのでは、などと、ちょっと不安になる方もあるかも知れませんが、売れるしくみ(4ステップマーケティング)の考えかたは、営業マンの力量や資質に関係なく売れ続けるにはどうしたら良いかを追求するモノなので、特に、営業の方の思考とは正反対な考え方から入っていく要素があり、その様な表現が使われていると思って読んでいってください。

マーケティングの目的は、どんな人でも売れ続けるようになるにはどうすれば良いかという方向で、考えていってはじめてその目的を達成することが出来るのです。なので、一見営業マンの能力向上や、断る営業など関係ないのではないかとすら感じてしまう内容もあるということです。

では、これまで学んできた“断る営業”や売れるための営業観を学ぶということと、このマーケティングの考え方はどの様に関連するかというと、組織や個人で売れるしくみ(4ステップマーケティング)を作る時には、誰が売っても売れるようにするにはどうすれば良いかを真剣に考えますが、そのしくみをより効果的に稼動させるためには、やはり優秀な営業マンが販売にあたれば効果は何倍にも増すということです。

特に、これから説明する、売れるしくみ(4ステップマーケティング)の中で、情報を事前にお客様に提供し、期待度が増した状況でプレゼンテーションを(お客様に対して)する場合には、主導権を持った“断る営業”が出来ないと、せっかくのマーケティングのしくみが機能しないということにもなりかねません。

と考えると、売れるしくみ(4ステップマーケティング)と主導権を持った“断る営業”とは、両方が完成してはじめて大きな成果を達成することが出来る関係になるということです。ぜひ、組織で売れるしくみを取り入れる場合も、あるいは個人で仕事をされている場合も、この両方のバランスをしっかり理解してビジネスを構築するようにしてください。

1.売れるしくみ(4ステップのマーケティング)の
  発想の原点


組織として売れるしくみ(4ステップのマーケティング)を構築を考える上で、発想の原点と、その理論構築のポイントとなることを解説します。

それは、販売における一つ一つの行動を、パーツとして考えてみる、ということです。

販売をパーツとして考えるということは、どういうことかというと、営業マンが一人で販売活動をする場合も、組織として“しくみ”でモノを売ると考える場合も、販売活動の中で行なわれている行為はまったく同じと考えて、それぞれを要素に分けてみるということです。

そして、そのそれぞれの活動要素をいっぺんに行なった方が効果が上がるか、バラバラに分けて、段階的に行う方がより効果が上がりやすくなるかを、自分の仕事、自社の仕事にあてはめて考えてみるということです。


● トップセールスマンとは、これらのステップを
   一度にやれる人

なぜ、こういう提案をするかというと、営業活動というのは、こういった一連の活動を一人で一度に行なおうとすると、非常に難易度が高くなりむつかしくなってしまうからです。

トップ営業マンやトップセールスマンとは、これらのステップを一度にやれる人、と考えると分かると思います。お客様を見つけ、見つけたお客様に興味を持ってもらい、説明・販売し、紹介をしてもらうということを、一度にこなしているということです。

もちろん、販売に対するコスト、そして効率を考えた時には、なるべく時間をかけずに売れるのであればそれに越したことはありませんから、可能であれば、やはりこれらのステップを一度にこなす方が良いのですが、先ほども解説した様に、これらの行為を一度にやろうとすると、相当難易度が高くなってしまうという問題が発生します。ということは難しく、誰でもできるというわけにはいかないということです。


● 販売をパーツとして考え、しくみで売ることが
   マーケティング

逆に、一度にやらないと考えれば(決めてしまえば)、それぞれのステップ毎に方法を考えたり、一人でやらなくてもよくなるわけですから、組織として分担を決め、得意な人がそれぞれの活動にあたる、ということも出来るわけですから、難易度はどんどん下がり、なおかつ、しくみ化出来るのではないか?・・・ということです。

これが私が考えた、売れるしくみ(4ステップのマーケティング)の発想の原点です。

そして、販売の活動をしくみ化するために、まとめていくとこんなステップになったいうのが、この図です。

販売活動のしくみ化 「売れるしくみ(4ステップマーケティング)」


● 分解して再結合するとしくみ化できる

これは、コンサルティングを行なう時の手法でもありますが、難しそうな仕事もこんなふうに、要素を書き出し分解して再結合させると、しくみ化やルーチン化が出来ます。

図の解説ですが、営業や販売活動を一括り(ひとくくり)で考えると、中身は見えてこないのですが、それをそれぞれの行動に分解したのが、真ん中の項目です。たとえば、営業の出来る人といっても、結果として売れているけれど、その人がその活動の中の何が得意で結果として売れているか、ということなどは分析してみないと案外分からないものです。

※トップ営業マンが売れているから、同じ様に売るようにしろ!あいつが出来るんだから、おまえ達にも絶対出来るだろう・・・などと指導?をする会社がありますが、営業や販売活動を一括りにして、なぜ出来ないのかと言ってみたとしてもなかなか改善が出来ないのは、こういった要素を見ないで、営業や販売をしろ!と教育や指導をしてしまうからなんです。

この分析から分かる事は、個人が販売活動を行なう際にも、その活動の中身を分解すると、見込客の発見、興味を持ってもらうためのアプローチ、プレゼンテーション(説明)、クロージング、アフターフォロー、リピート、紹介、といった一連の流れで販売活動をしているということです。

※先ほどの指導の話でいうと、優秀な営業マンの活動を分析して出来そうなことをそれぞれに指導してみると案外営業成績の底上げになったりしますが、それも、このように要素を分析する事で、可能になるということです。

でも、こう考えると販売や営業活動ってかなり難しい仕事で構成されているということが分かりますよね。なので、先ほども述べたようにこれを一人の仕事として営業マンにさせようとすると、かなり大変で、出来る人の確率は何十人に一人とか、仕事によっては何百人に一人なんてことになってしまうということです。


● 再結合したフローが4ステップマーケティングです。

図の一番右側に描かれているフローが、こういった一連の活動をしくみ化するために再結合させた販売の流れです。再結合して流れを整えると、営業活動は、集客、見込客フォロー、販売、顧客化、という4段階のステップに納めることが出来ると考えたのですが、これが私の提案する売れるしくみ(4ステップのマーケティング)の各ステップとなりました。

再結合の考えかたを少し書いておきます。これは、この流れをまとめていった時に大きな気づきがあり、どうしてこの4ステップになったのかを理解する上で、また、売れるしくみ(4ステップのマーケティング)作りを理解する上でもすごく役に立つと思うので特に書いておきます。ぜひ役立ててください。


● 全ての販売は「集客」から始まる

まず、販売や営業活動の最初の活動ですが、これは販売するお客様を見つけるということから始まります。取り扱う商品やサービスによって、新規で売り続ける場合はもちろん、ルートセールスや紹介を主体にした営業の場合も、最初にそのルートを開拓したり紹介をもらえる顧客を作らなければなりませんから、全ての販売や営業活動は、販売するお客様を見つけるという仕事からスタートするわけです。個人の活動でいうと、見込客発見というのがこれにあたりますが、この活動をしくみ化する場合は、そのまま「集客」という活動があてはまります。

見込客発見の仕方ですが、個人で行なう場合は飛び込み電話や人が直接飛び込み訪問するという、結構限定的な活動になるのに対して、しくみ化することで、集客のための広告宣伝なども含めた活動にその内容を拡大する事が出来ます。

後ほど、マーケティングの4ステップの活動をそれぞれ営業マンに任せて個人でさせるべきか、あるいは組織化して担当者に分担させるべきかを検証していきますが、売れ続ける理由はこの「集客」を押さえることからはじまると、まずは覚えておいてください。


● 見込客フォローの考えかたはなぜ生まれたか

次の営業活動が、興味を持ってもらうためのアプローチ、それに続くプレゼンテーション(説明)、そして契約を取り付けるためのクロージングとなります。

実はこれらの活動は個人で営業活動を行なう場合には、一連の流れで進められる活動なので、それぞれの活動の間に切れ目が無いというのが本来なのですが、これを、売れるしくみ(4ステップのマーケティング)では敢えて、「見込客フォロー」と「販売」というステップに分けて考えました。

その理由をお話すると、その方が絶対に販売の確率が高くなり、尚且つ営業マンのクロージングにかかる負担が軽くなると考えたからです。

どういうことかというと、販売の目的は最終的にお客様を良い形でクロージングすることなのですが、こういった良いクロージングが出来るか出来ないかは、たんに営業マンのクロージングなどのテクニックに拠るよりも、クロージングに至るまでのアプローチやプレゼンテーションの内容が、お客様からみて無理の無い、また魅力的な内容として正しく伝わっているかということに比例する場合が圧倒的に多いと考えるからです。

それを一連の活動で一気にしようとするよりも、お客様の状況などに合わせて分けて行なった方が絶対に楽になると考えたからです。

それに、営業マンが一人で行なう場合と違って、組織でしくみ化する場合には一度にしなくても良いわけですから、一連の作業を分けることで、実行する手段もいろいろな形で行なえるので、「集客」同様、活動の内容を拡大させられるというメリットが出て来ます。


● 見込客フォローの目的は売りやすい状況を作る事

「見込客フォロー」の目的は、お客様と会ってクロージングを目的とした商談をする際に売りやすい状況を作る事です。そして、そのために大切な概念が、情報の先出しという考え方です。

これは、一般的には営業マンがお客様と会って話す内容を、営業マンがお客様に会う前に出来る限りお客様に伝えてしまおうという考え方です。

最初にこういう提案をするとビックリされる場合も多いので、その理由を解説すると、どんな営業活動をする場合でも、こちらが提供しようとしてる商品なりサービスについて必要を感じているお客様に出会えたときには成約の確立は格段に向上します。

たとえば、飛び込み営業をする際も、実際に売れる理由は営業マンの力量というよりも、飛び込んだお客様がたまたま提供しようとしていた商品やサービスに興味を持っていたとか必要を感じていたという場合の方が圧倒的に多いということです。

また、告知などの方法で集客してプレゼンテーションするお客様よりも、紹介を受けたお客様に売る方が圧倒的に楽なのも、同様に紹介してくれたお客様から、事前に自分に必要な情報を聞いて興味を持ってくれているので、販売が楽に行なえるということです。

そうです。

興味を持っている見込客に会えれば売れる確立は格段に向上するというわけです。


● 切れ目の無い活動をあえて2つに分けたのは
   情報の先出しを意識するため

先ほど、本来(一人で行なう場合の)営業活動は興味を持ってもらうためのアプローチからクロージングまでの活動が一連の流れで行なわれているといいましたが、その切れ目の無い活動を、見込客フォローと販売の2つの活動に敢て分けた理由は実はそこにあります。

クロージングを目的とした「販売」の活動が無理なくスムーズに行なえるようにするために、販売を目的としたクロージングの活動と、事前に情報を届けて興味を持ってもらう、買いたい状況を作るための活動、見込客フォローを分けたということです。

そして、独立した活動として意識する事でより効果の高いしくみ化が出来るということです。

※図で見ると分かりますが、興味を持ってもらうためのアプローチとプレゼンテーション(説明)が見込客フォローのところになると同時に、プレゼンテーション(説明)とクロージングが販売になっていますが、これが本来分けられない領域を敢て分けたということのイメージです。

でも、これは先ほどの例でいうところの紹介を受けたお客様は売り易いといった場合と同様で、そのお客様が紹介を受けて興味を持ってくれた時間と、実際、営業マンがプレゼンする時間は別なわけですから、一連の作業にしなくても、事実効果は確実にあるわけですから、活動を分けて行なうということは理にかなった方法ということなのです。

そして、そう考えると、独立した活動として「見込客フォロー」をしくみ化することで、営業マンが単独で行なうよりも確実に効果の高い活動が出来ると捉えるべきだと思います。


● ソフトタッチのコミュニケーションの手法

独立した活動として「見込客フォロー」をしくみ化する上で、大切な考え方をお話しておきます。それは、コミュニケーションには、直接人と人が接触して行なうハードタッチのコミュニケーションと、直接合わなくても何らかの形で情報を相手に届けて行なうソフトタッチのコミュニケーションの2つの方法があるということです。

ほとんどの方がコミュニケーションは、人と人が直接合って行なうものと勘違いしているので、この接触しない形で行なうソフトタッチのコミュニケーションの手法を理解していないのですが、人は直接合わなくとも、FAXや電話、手紙やメール、あるいは最近では動画などの映像を通してもお互いの意志を伝え合いコミュニケーションをすることができるのです。


● 話して人に影響を与えた言葉は

実はこういったソフトタッチのコミュニケーションの基礎となるのが主に文章です。

私はこうった状況を説明するために「話して人に影響を与えた言葉はそれを文章にして相手に届けても、相手が読んでくれさえすれば同じ様な効果を発揮する」という言い方で、教えていますが、これを理解すると、販売のための活動が飛躍的に向上していきます。

なぜなら、直接相手と合ってコミュニケーションする場合にはその目の前の相手にしか影響を及ぼせないのに対して、文章をいろいろな形に加工して使うことによって、一度に大勢の相手に対して、コミュニケーションを取ることができる様になるからです。

手法としては集客した見込客に対して、過去に同じ様な状況のお客様が興味を持ってくれた情報をまとめて、あるいは定期的に送る、あるいは、ほとんどのお客様が質問したいと思われる内容をQ&Aという形で事前に送る・・・等ありますが、そうする事によって営業マンがお客様と対峙する営業場面で、確実に売り易い状況を作れるようになるということです。(具体的は手法については『営業マンは断ることを覚えなさい』(知的生きかた文庫、三笠書房)に、詳しく書いていますので、ぜひそちらを参考にしてください)

そして、もちろんこれは、「集客」との連動ということになりますが、集めた見込客に対して効果の上がる「見込客フォロー」をしくみ化することによって、あなたの商品やサービスに対して興味を持ったお客様が次々と量産でき、営業マンの前に現れるとしたら、どれほどスムーズに営業成績を上げられるようになるかを想像してみてください。

一連の営業活動から「見込客フォロー」を区別してしくみ化することによって、こんな可能性が見えてくるということです。

※個人で営業活動を行なう場合も「見込客フォロー」を区別してしくみ化することによって、同様の効果をあげることが出来ます。


● 販売とは“主導権を持った断る営業”を意味する

次の営業活動は販売になります。売れるしくみ(4ステップのマーケティング)においても、お客様と契約を取り交わす=クロージングをするという意味においては同じ活動がこれにあたりますから活動の名称としては「販売」が次に続く活動として定義されています。

では通常の営業活動で使われる「販売」と、売れるしくみ(4ステップのマーケティング)で使われる「販売」との違いは何かというと、通常の営業活動の「販売」という言葉が“とにかく売る!”、“買ってもらう”、“クロージングが目的”という意味合いが強いのに対して、見込客フォローを終えたお客様に対して主導権を持って販売し、尚且つスムーズにリピート・紹介へと移行できるお客様になってもらうための販売活動をするという意味合いで「販売」という活動が意味づけられるということです。

「販売」は終わりではなく、一連のマーケティング活動の一環で、全体がよりスムーズに回り始めるように意識して行なう活動・・・という意味合いになるということですね。

後で、こういったお客様に無理に売ってはいけないという項目を取り上げますが、売ることよりもしくみが上手く回り続けて、より売り易い環境、成果の上がり易い状況を作っていくための一つの活動がこの「販売」の位置づけになるということです。

そして、そのために大切なのが、主導権を持った断る営業の感覚を持った営業マンがこの「販売」のステップに関るという事です。これは、せっかく「見込客フォロー」によって好感を持ってくれたお客様に対して、従来のような「お客様の言うことはなんでも聞きます」的な態度で販売にあたってはいけないということです。

しくみ化の目的は、そのしくみを繰り返すことで、どんどん効率的で効果の上がる流れを作っていく事ですから、これは非常に大切な事と理解しておいてください。


● 顧客化もソフトタッチのコミュニケーションで大きく変わる

最後がアフターフォロー、リピート・再販、紹介を得るという活動ですが、これを、売れるしくみ(4ステップのマーケティング)では、「顧客化」ということでまとめました。

内容と目的とすることは従来の活動と同じで、買ってもらった顧客に対してフォローする事で、リピート・再販、紹介を多く出してもらうことですが、それを「顧客化」として一つの名称で呼ぶことで「見込客フォロー」同様、しっかりした一つの独立した活動として意味づけしたいと考えました。

というのも、この顧客に対するフォロー=顧客化は、しっかり行なえば大変な効果を期待できる活動なのにも関らす、一連の販売活動の中で一番おろそかにされやすい活動であるからです。

どうしておろそかにされてしまうかですが、それは、顧客化してもすぐには成果に繋がって行かないからです。しかも、それを、毎月の営業成績を気にする営業マンの仕事として
行なわせようとしているから、そこに矛盾が生じているという事です。

実は、この「顧客化」も先ほどの「見込客フォロー」同様、ソフトタッチのコミュニケーションの手法を使うことで、少人数で大きな効果をあげることが出来ます。そういった意味でも、組織化、そしてしくみ化に非常に向いている活動だと思います。ぜひ、得意な人をアサインさせて営業マンの活動を支えるしくみを構築してください。


以上が、一連の営業活動を分析し、再結合させ、売れるしくみ(4ステップのマーケティング)を形ずくっていった経緯です。いろいろな角度から解説していきましたから、ぜひ参考にしてください。きっと、組織として、売れるしくみ(4ステップのマーケティング)
を取り入れるヒントになったはずです。



2.売れるしくみ(4ステップのマーケティング)を組織として取り入れる




ここでの解説の内容は、本サイトのメイン書籍である『営業マンは断ることを覚えなさい』の本文に沿ってその内容を抜粋する形で進めています。本書を読んだことがない方にもサイト内のコンテンツでその趣旨が分かるように特にこちらにまとめました。この文章を読んでもっと深く、売れるしくみ(4ステップのマーケティング)ついて知りたい方は、ぜひ本書をお読みください。

それでは、売れるしくみ(4ステップのマーケティング)の解説に入っていきますが、その前にもう一度、売れる(クロージングが容易になる)、ということと、売れ続ける(見込客が途切れずに営業マンの前に現れる、ことからはじまる販売の流れを構築すること=売れるしくみ、マーケティングをつくること)、についての、おさらいをしたいと思います。

主導権を持った“断る営業”のスタイルを身に付けると、必ず、どんな営業マンでも営業成績は上がっていきますが、その成績のあがり方には、どうも2種類あり、“断る営業”のスタイルを身に付ける事で、それ以降どんどん成績を伸ばしていく営業マンと、前よりは確実に成果が上がっているにも関らず、相変わらず不安定さが残る営業マンとに分かれる様です。

そして、この理由を確認していくと、そこにはやはり営業という仕事の難しさ・・・どんな場合でも、販売という行為には高いスキルが要求されるという現実にぶつかる事になります。

そうです。“断る営業”のスタイルを身に付けることで、かなりの改善は出来たとしても、それを上回る、高いスキルを要求される仕事が、営業職や販売活動には存在しているということです。

たとえば、その代表的なスキル(=技術)が、売るために必要な“見込客”を発見し続けることや紹介を出し続けることなのですが、実は、こういったスキルも身に付けないと、営業マンはなかなか成果を上げ続ける事は出来ないのです。

そこで、私が提案しているのが、これから解説する、組織として売れるしくみ(4ステップのマーケティング)を構築するという方法です。営業マンの育成レベルをそういた営業に関る全てのスキルを個人々々に要求する、と考えるよりも、組織が売れるしくみ(4ステップのマーケティング)を構築することで、(そのスキル)を補っていこうというものです。

※個人で仕事をされる際も同様に、しくみ化して仕事を分けることで、それぞれの負荷が減り販売活動が簡単になっていきます。

これは、それぞれの営業マンに対して、目指す目標をどこに置かせるかということにもなるのですが、トップ営業マンを採用したり、育てる事の難しさや大変さを考えると、絶対に組織で、売れるしくみ(4ステップのマーケティング)を構築し、そのスキルを補っていかれる方が得策だと思います。そういう観点からもぜひ、この内容を学んでください。


● 営業マンにかかる販売のウエイトを減らす

売れるしくみ(4ステップのマーケティング)を自社に取り入れる、ということは、すなわち、営業マンにかかる販売のウエイトを、組織がしくみを作り減らしてあげることにより、営業の仕事をもっとやりやすいものに変えていくことです。

その結果、営業マンの仕事は、販売のすべてをこなすということから、販売のある一部を担当するというものになり、非常に難しいという仕事から、製品知識さえしっかりしていれば、そこそこ販売の成績が上げられるというところまで、難易度を下げていく事が出来ると思っています。

では、組織化によって営業マンの仕事がどれほど軽減されるか?しくみ化によって営業マンのすべき仕事はどうなるのか?また、その事によって組織がどう変わっていくかということを次に解説していきたいと思います。


● 販売に係わるすべてのことが営業マンに向いている
   仕事ではない

これは、『営業マンは断ることを覚えなさい』(知的生きかた文庫、三笠書房)の中で、詳しく書いていることでもありますが、私が考える売れるしくみ(4ステップのマーケティング)を解説していきながら、販売の組織化と営業マンがすべき仕事とその役割について解説していきたいと思います。

まず、私はマーケティングとは、販売活動を分析した結果、次の四つのパーツからなる一連の作業を組み立てることだと考えています。

※マーケティングに関しては、結構誤解している人が多いので、今回の文庫版出版に際して、6章(186p)に解説を付け加えました。私の提案する売れるしくみ(4ステップのマーケティング)についてしっかり理解してください)
※また、今回このサイトを構築するのにあたって、売れるしくみ(4ステップのマーケティング)の発想の原点となることをまとめてみました。参考になると思います。ぜひそちらもご覧ください。


● 売れるしくみ4ステップマーケティングの流れ

  1. 集客=見込客(自社の商品やサービスを買う可能性のある人、会社)を見つける、多く集めること、・・・広義にはアプローチできるリストを集めることも含まれるが、理想はお客様が認知した状態である事が望ましい。
  2. 見込客フォロー=見込客をフォローして買いたいお客様に育てる、情報の提供、教育という意味も含まれる。情報の先出しが鍵。
  3. 販売=実際のセールス 買いたい見込客に多く会う、主導権を持った断る営業のスタイルで販売する。終わりではなく顧客フォローの始まりと意識する。
  4. 顧客化=お客様をフォローして、リピート販売・新商品購入・紹介につなげる。


それぞれを解説すると、まず①集客とは、見込客(自社の商品やサービスを買う可能性のある人、会社)を多く集めることです。モノやサービスを販売しようと考えた時に、いきなり誰かに売ろうと考えるよりも、買う可能性のある人を、なるべく多く見つけ(集め)、育ててから販売に移るということを考えたほうが、効率が上がるのですが、そのためには、まずこの①集客=見込客を多く集めるという最初のステップを、しっかりこなすことが重要です。

そして、次のステップが②見込客のフォローです。集めた見込客を買いたいお客様に育てるために情報の提供をするのがこのステップです。この場合の「育てる」は、興味をより大きくさせるとか、より強い関心を持たせるということで、情報を提供する、教育するという言い方をします。

育った見込客に面接し主導権を持って販売するというのが、③販売のステップです。

見込客は、商品や会社についての情報を持っていますし、買いたい気持ちになってくれていますが、「本当に自分にとって役に立つのか」とか、「安心を得たい」という気持ちを持っていますから、主導権を持った対応で、その不安を取ることで、スムーズに販売につなげることとイメージしてください。また、販売は終わりではなく、顧客化の始まりと捉えておく事が大切です。

最後が④顧客化のステップ、一度買ってくれたお客様をフォローすることで、何度も買ってくれるお客様にする、ファンになっていただくことで、新しい商品を喜んで買ってもらったり、また新しいお客様を紹介していただけるお客様に育でていくというステップです。ちなみに、会社の利益が一番上がるのが、この顧客化のステップで、ここがしっかりしていないと、いくらそれまでの作業がうまくいっていても、成果としては極小さなものになってしまいます。
 
さてそれでは、このそれぞれのステップについて、営業マンがすべき仕事が、他に任せたほうがいい仕事かということを、コストなども含めていっしょに考えてみたいと思います。


● 「集客」は、能力的に考えて無理がある

まず「集客」は能力的に考えて営業マンに任せることがとても大変な仕事です。俺はトップセールスだから、「会ったお客には、必ず売る」とか「私の話を聞いたら、ほとんどの人が欲しくなる」という営業マンがいますが「じゃあ、そのお客様はどうやって見つけるんですか?」と聞くと、急にトーンダウンしてしまうのがほとんどです。

確かに、会えば売れるけど、その前の作業である「集客」(見込客の発見)となると、それほど営業マンには難しいということです。

実は、営業マンの研修をいくらやっても、なかなか成績が上がらないのは、お客様に会ってどういうトークをするかという話ばかりを取り上げて研修をするからです。集客についての内容はほとんど取り上げられません。講師の方に、ではどうやって集客をするかを聞いても、まったく的を得た回答が得られないのが現状です。


● 売れない理由

売れない理由には、二つあります。一つは、一生懸命にお客様に説明しているのに、買ってもらえないということ。そしてもう一つは、売ろうと思っても、売る相手がいないということですが、圧倒的に、売ろうと思っても売る相手がいないので売れないという営業マンが多いのです。彼らは皆、商品についての説明はとても上手にできるのですが、残念ながらそれを聞いてくれる相手を見つけられないでいるのです。

実は、モノを販売するという行為の中で、一番ウエイトを占めるのが、この「集客」(=見込客を発見する、或いは見込客を集めること)なのです。重要度でいうと60%、或いはそれ以上に大切なのですが、その分、身に付けるのが難しいと言えます。ちなみにどれくらい難しいかというと、私の経験では、この集客がこなせる営業マンは、仕事にもよりますが、四百人~八百人に一人くらいという感じです。


● 「集客」は会社の生命線

「集客」についてもう一つ言えることは、難しい上に大切だということです。

何故かというと、会社の存続、発展を考える時に、この「集客」こそが会社の生命線だからです。いくらすばらしい商品やサービスを提供したくても、お客様がいないことには提供できないのです。どんなに商品やサービスを磨いても、どれほど社員を教育しても、お客様を見つけられなければ、会社は潰れるのです。これは、中小企業でも大企業でもまったく同じで、会社はお客様を見つけられないから倒産するのです。

会社経営の問題として、この大切な「集客」を「個人の能力のみに任せるべきか」ということを考えなければならない理由は、そこにあります。

仮に、今大変優秀な人材がいて、「集客」ができているとしても、その人材が会社を去ると同時に、集客ができなくなるという事態が起こらないようにしておかなければなりません。その場合、その人材に続く人材を、常に育てるという方法も確かにあります。また、経営者自身が集客にあたることで、人の問題を解決するという方法もありますが、一番良い方法が、組織として「集客」の方法を作るということです。

ある特定の個人の力に頼るよりも、誰がやっても成果が上がる『しくみ』としての「集客」を考えるべきなのです。


● 集客は発展の速度を決める

集客は「個人の能力に頼るのではなく、組織で行なうべきだ」という、もうひとつの理由は、生命線であると同時に、集客こそが会社の発展の速度を決める重要な要素であるからです。

どんなに良い商品があっても、お客様がいなければ売り上げは上がらない(買ってもらえない)のですが、お客様を集めることが出来さえすれば、その状況は一瞬で劇的に変わってしまうのです。

例えば、組織として集客を工夫することで、今の十倍の見込客を集めることが出来れば、十倍の売り上げが、百倍の見込客を集めることが出来れば、百倍の売り上げが上げられる可能性が突然生まれるということです。

会社の発展速度を決める大切な要素を会社がノウハウとして持っているか、不確定な人の能力に頼ったままでいるか、これは、考えるまでも無いことです。しかし、現実にはほとんどの会社が個人の能力に頼ったままで、「なぜ売り上げが上がらないのか」と嘆いてばかりいるようです。


● 根性から、アイディアに集客の発想を変える

この、発展の速度を決める集客を、組織として行なうことで得られる、もうひとつの大きな利益は、集客に対する発想を変えられるということです。

営業マンが集客や見込客の発見を考えたとき、ほとんどがその作業を大変なものと考えるようですが、それはもともと営業マンにとって向いていない(大変な)仕事を一生懸命にやらされるというように捉えてしまうからです。

 集客=根性、気合でやるもの、体力的なもの

飛び込みとか、テレアポとかのイメージです。だからこの集客に対する発想はいつまでたっても努力とか、根性でやっていくという感じなのです。

これに対して、集客とは組織の仕事(役割)、営業マンのみに負担をかけるのではなく、組織でしていくものと捉えた場合には、集客とは頭を使ってやるもの、根性よりもアイディアを活かしていくものであるというように発想が変わるのです。

集客に対するアイディアは『営業マンは断ることを覚えなさい』(知的生きかた文庫、三笠書房)の中で、詳しく書いていることでもあります、また、前出の『高収益トップ3%倶楽部』でケーススタディできる様にまとめています。そちらを参加されることをお勧めします。
 

● なぜ、営業マンに顧客化をさせることが難しいのか?

集客に続いて、営業マンにさせるとすると、かなり大変なのが顧客化です。

なぜ、営業マンに顧客化の仕事をさせるのが難しいのかというと、販売と顧客化では仕事の方向が正反対だからです。もちろん長い目で見れは、顧客化することで、リピートや紹介が起こり、売上が上がるわけですから、販売の大きな流れとしては同じ方向なのですが、今月の行動、目の前の行動としては逆なのです。

しかも営業マンはどうすることで評価されるかというと、今月の販売成績で給与が決まるわけです。よく社長さんが、「我社の営業は、なぜお客様を大切にしないのか。顧客化の大切さがわかっていないのか!」と言われますが、顧客化が大切なこと、お世話することで紹介も出るし、売上げが上がることも、営業マンはよく知っているのです。

ただ問題は、知っているけれどできないということです。

立場的な問題として、この顧客化が営業マンに向いていないのは、そういう意味です。そして、経営的に考えても、これはあまり良い方法ではないのです。

顧客化というのは確かに大切な仕事なのですが、だからといって今日やったらすぐ利益が上がるという仕事ではないのです。ですから、こういう仕事にコストの高い営業マンをあてるべきかを考える必要があります。もちろん、扱う商品によって、また金額によって、顧客化のウエイトは変わりますが、それでも営業マンを使わずにすることができれば、もっと効率は上がるのです。


● 商売していけば必ずお客様の数は増えていく

顧客化については、もうひとつ絶対に考えておかなければならないことがあります。それは、商売をしていけば必ず、お客様の数は増えていくということです。ということは、営業マンに顧客化を任せていたら、どこかの時点で必すオーバーフローするということです。

どんなに優秀な営業マンでもいつかは必ず手一杯になり顧客化が出来なくなってしまいます。顧客化を営業マンの仕事と考えている会社は、どうもこのことをまったく考えていないようです。

「すべてのお客様を大切にしろ」と叫ぶのはいいけれど、出来る状況を作ることがまず大切です。


● 理想的な顧客化のバランスとは

顧客化の理想的なバランスは、お客様を3段階くらいに分けて、会社にとって利益を沢山もたらしてくれるお客様(得意客)には、人(営業マン)を使ってフォローする、それ以外のお客様については組織が仕組みとしてフォローするということで、お客様の重要度を考えたバランスがいいようです。そして、これが、お客様にとっても一番平等なフォローと言えると思います。

実は、この顧客化と同じような意味で、営業マンに向いていない仕事、できれば他の方法を取り入れたほうが、コストの面からいってもうれしいというのが、見込客フォローです。これは、見込客(あなたの商品、サービスを買う可能性のある人)を、興味のある人、買いたい人に育てるということなのですが、これも『売れるしくみ』の中で、組織として行なうことができれば、さらに効率的になるということです。


● 見込客フォローとは、何か

見込客のフォローというのは、聞き慣れない言葉だと思いますが、実は私が提案する「売れるしくみ」4ステップマーケティング、を考える上では、絶対に欠かせない要素なのです。

イメージとしては、営業マンが見込客に対して行なう、販売のためのアプローチと似ていますが、内容はかなり違っています。

見込客フォローとは、集めた(発見した)見込客に情報を送ることで、教育する、もっと買いたい状態にするということです。営業マンがお客様に会って説明することを、会う前からどんどん情報として提供していくこと、と考えてください。

目標は、お客様が営業マンに会うときには、会社や商品について、また、会社が行なうサービスについても、お客様がすべて知っている状態まで持っていくことです。そうすることで、次に続く、販売の負荷を、お客様からも営業マンからも減らしていくのです。

※この見込客フォローが、満足のいくものになっていくと、見込客は、会社に来てもっと良く話を聞きたいとか、営業マンの話を聞きたいという意思表示をしてきたり、「必要ならばもっと詳しく説明しますよ」という会社からの投げかけに、答えてくれるようになっていきます。


● 確率の悪い、強引なセールスが行われる理由

ほとんどの会社は、この見込客フォローを知りませんから、見込客を見つけたら「さあ売りに行け!」ということで、確率の悪い、強引なセールスをしてしまうんですが、見込客といってもそのお客様の状況や、関心度によって、それぞれのお客様にはかなりの温度差があるということが分かっていないのです。

買いたいと思っているお客様に会いに行けば、営業マンは歓迎されますが、興昧はあっても、また購買する気持ちがそれほど高まっていない見込客のところに、営業マンがアプローチしてしまった時、最悪の場合はその見込客を失うことになるということです。

この時、お客様にどのようにアプローチしたら一番効果的か、お客様にとっても安心かというと、さらに情報が必要かということを尋ねて必要であれば、知りたい情報を届けてあげることなのです。(買う準備が整っていたらもちろん売りに行きます)


● 見込客は営業マンに会いたくないが、
   親切にしてくれる会社は好きになる

そして、このときの情報の届け方ですが、人(営業マン)を使わないほうが会社にとっても、お客様にとっても、絶対に結果はいいのです。

顧客化と同じように、見込客フォローは、すぐ効果が出るか、または、実際に何人のお客様に営業マンが会えるのかという問題を考えると、人をあてずにしくみとして行なったほうがいいのです。それから、先ほどの、見込客の温度差の問題を考えたときに、お客様にプレッシャーがかからない、また、しっかりフォローしてもらえるという点で、お客様にとってもこれは、安心な方法と言えるのです。

お客様はこういう会社を、自分の気持ちの分かる親切な会社と思いますから、自分が買う前に誰かを紹介する、というような行動までとるようになったりしますが、最初に親切にしてくれた会社という位置付けは、それほど強いということなのです。


● 他社の売り込みから見込客を守る

また、この見込客のフォローは、会社にとっては見込客の囲い込みという意味で、重要な仕事でもあるわけです。

お客様というのは、最初に親切にしてもらった会社からものを買う確率が高いと言いましたが、それは、こちらの投げかけによって、自社のことを気に入ってくれたからなのです。そして、そうなるためには、他社の売込みが激しくなる前に一定の情報をお客様に提供することが大切なのです。


● 見込客フォローをしくみ化しないと大変な損失になる

見込客フォローで大切なことは、興味があってもほっておかれている見込客はかなり多いということです。

これは、表に出てない問題なので、大変な損失を出していることに組織が気付かず、せっかく集客コストをかけて集めた見込客を、何もしないで、どんどん消滅させてしまっているということです。

これは会社の運命を左右するほど重大な問題です。

なぜ、そんな事が起きているかというと、その原因は、営業マンに販売のすべてを任せているからです。

こういう会社(見込客フォローを、営業マンのみに任せている会社ってことですが、きっとその会社では、顧客化も営業マンの仕事になっているはずです)は、販売もしろ、見込客のフォローもしろ(それに顧客化もです)、では絶対に手が回るはずが無いということに気付いていないのです。

こういう場合、間違いなく、そのお客様は知らないうちに他社で商品を買っていますが、そのたびに、利益を失っているだけでなく、会社の評判も落してしまっているということになります。


● ソフトタッチのコミュニケーションで
   顧客化や見込客フォローをする

ここまでの説明で、ではいったい営業マンを使わないで、どうやって顧客化や見込客のフォローをしたらいいのかと考えたと思いますが、その方法はコミュニケーションの種類を知ることで解決します。

営業マンを使わずに、顧客化や見込客フォローをするために、是非知っておいて欲しいのが、ソフトタッチのコミュニケーションの効果です。

実は、コミュニケーションには、二つの方法があります。直接相手と会ってコミュニケートするのが、ハードタッチのコミュニケーション、会わないでコミュニケートするのが、ソフトタッチのコミュニケーションです。

よく相手と会わずにコミュニケーションするというと、そんなことできるのかと言われますが、会わなくても電話やFAX、そして文章(ハガキや手紙)、最近ではメールなどでも、充分コミュニケーションは深まります。

ですから、「コミュニケーションは接触の回数」と言えるのです。

ハードタッチのコミュニケーションは、直接相手と会うわけですから、確かに効果があり、すばらしいことなのですが、物理的な問題やコストの面からいうと、かなり制約があります。

その点、ソフトタッチのコミュニケーションは、一度に多くの人とコミュニケーションが取れ、なおかつコストがかかりませんから、いろいろな方法を考えて実行することで、大変な効果を発揮することができるのです。


● 営業マンの仕事とは何か

こういう解説をしていくうちに、では、いったい営業マンに何をさせるのか?ということになってくると思いますが、実は、『しくみ』として販売を考えた時に、営業マンの役割は残りの一つ「興味を持っているお客様に数多く会って販売する」ということだけになっていきます。

それでは、営業マンを甘やかしているみたいでズルイなんて声が聞こえそうですが、でもこの仕事の割り振りをすることがトータルで見て、一番バランスがいいのです。

営業マンの仕事は、興味のあるお客様になるべく多く会って、商品やサービスを販売することと考えると、コストの面から見ても、教育の面から見ても、そして経営的な面から見ても、一番バランスがいいのです。

まずコストを考えてみてください。売れそうな人に数多く会うのであれば、販売の確率は高いですから、営業マンの高いコストも完全にペイできます。また教育を考えた時も、商品知識やセールストークを教えるだけでお客様に会えますから、誰でもできる、すぐ覚えられるという仕事になるわけです。

このことは大切なので、もう少し解説しますが、ものを販売するということは、実はそんなに難しい仕事ではありません。

それは、高額なものでも、形のあるものでも無いものでも、まったく同じです。

毎日毎日同じものを販売するわけですから、慣れてしまえばそんなに難しいわけではありません。なぜ営業が難しい仕事と考えられるかというと、先に述べた集客や見込客のフォロー、そして顧客化も全部販売と考えて、営業マンにさせようと思うからです。

販売を一つひとつのパーツに分けて、営業マンの仕事を、「直接、お客様に会って商品を説明する」ということだけにしてあげれば、まったく違った概念で、営業を考えられるようになるということです。

これを経営的に考えると、個人に依存した販売の形態から、会社が主導権を持った販売になるわけですから、経営者の考えが伝わりやすい、またしくみとして作るわけですから、拡大や発展もさせやすいものになるということです。

そして、組織として集客や顧客化をすることで、営業マンに有利な環境を作り、販売のバックアップをしてあげることで、主導権を持った営業、ペコペコしたりお客様に無理に合わせたりしない販売のスタイルを、営業マンに教えることが、もっと簡単にできるようになるのです。結果、販売はもっとスムーズに、そして成果の上がるものになるということです。


● 社内にマーケティングチームを作る

売れるしくみ(4ステップのマーケティング)を社内に導入するにあたって、営業マンの仕事をマーケティングのどこに位置づけたら良いかという解説をしてきましたが、具体的に売れるしくみ(4ステップのマーケティング)を導入するにあたって、どういう形で取り組んだら良いかという事を最後に解説、提案したいと思います。

一番良い方法は、社内に営業マンを支援するためのマーケティングチームを作るという方法です。そして、そのチームが集客や見込客フォローツール、顧客フォローのツール、そしてそれらを活用してしくみを作ることで、販売のサポートにあたるというのが、望ましい形だと思います。また、マーケティングのしくみを構築する上で、最近特に重要になってきているホームページの作成もこのチームの担当になります。

チームの構成人数や役割りですが、役割としては、マーケティングの意味や全体の流れが理解できるリーダー的なスタッフと、営業活動をしたことがあり成果もそこそこあげていて、実際の営業場面で何が起きているかや顧客との対応などが分かるスタッフ、それから、これは大切ですが文章が書けるスタッフが必要になってきます。

人数でいうと、一般的には3人~5人くらいの規模でかなりの業務がこなせますから、企業規模の大きい会社であればすぐにこのマーケティングチームを立ち上げるべきだと思います。それで、販売がスムーズになり、なおかつ販売に対する経費を大幅に下げられる可能性がでてきます。

もちろん、企業規模がそんなに大きくない場合であれば、チームでなくても経営者自らが一人でその役割を果たすことも出来ます。また、あなた一人で事業をしている場合も同様に一人で集客などのツールを作成、マーケティングのしくみを作ることは可能です。


● 売れるしくみ(4ステップのマーケティング)は
   どれくらいの期間で作れるか

もちろん、がんばればかなりの速さで組み立てることができますが、プランを作り集客ツールなど製作物にもそれなりの時間がかかります。また、見込客フォローツールとしてホームページを活用しようと考えると、その製作にもかなりの時間を要しますから、はやくて6ヶ月くらいは時間をとった方が懸命だと思います。

単なる営業活動なら、売ろうとしてすぐに営業マンが飛び出していくことが出来ますから簡単ですが、しくみを作ろうとするとそれくらいの時間が最低必要ということです。また、マーケティングチームを養成していくということも考えると、経営者にしっかりした理解がないと、こういったマーケティングのしくみは作れないということです。

そして、これは同時に経営者がしっかり理解して、売れるしくみ(4ステップのマーケティング)を構築してしまえば、営業活動において、同業他社に対して大きな優位性を持つということです。ぜひ、社内にマーケティングチームを作り、売れるしくみ(4ステップのマーケティング)作り上げ、成果をあげていってください。



3.組織に売れるしくみ(4ステップの
   マーケティング)を導入することの恩恵



組織やあなたの仕事に、売れるしくみ(4ステップのマーケティング)を導入することの恩恵をお話します。まず組織においては人材の流動化というすばらしい恩恵があなたの組織にもたらされるはずです。これは、これまでマーケティングのしくみを社内に作っていないために、営業活動が誰にでも出来る仕事ではなかったことから来る優秀な人材が営業職に捕まってしまうという状況から開放される為にもたらされる恩恵です。

また、人材の流動化がないということは会社よりも個人にノウハウが蓄積されている場合が多く、先輩が後輩を指導しない、もしくは、営業部長が自分のやっていることを絶対に部下に教えないといったことでおきている、指導制の問題も解決出来る様になるということです。

個人においては、マーケティングを理解することにより、あなたは一営業マンから、営業マネージャーもしくは営業管理職へと能力を開花させていくことができるようになると思います。

またマーケティングの視点を持ち、仕事を分析したり、マーケティングそのものが構築できるようになると、営業の仕事とは事業を起こすという観点から見ると一番経営に近い仕事、ということになりますから、経営者に一番近い感覚で仕事をすることが出来るようになるという恩恵を手にすることが出来るはずです。

ということは、起業するということが簡単に出来るようになるということですから、人生において非常に有利な知識を身に付けるとこが出来るということです。

この2点を中心に解説していきます。ぜひ参考にしてください。売れるしくみ(4ステップのマーケティング)を取り入れることは単に売るためではなく、経営そのものにも多くのインパクトを与えるということです。


● 人材の流動性について

組織力を測るひとつの物差しとして、人材の流動性があげられると思います。簡単に言うと優秀な組織というのは、例えば新規の事業を立ち上げようとする際に、他部門から仕事の出来る人材を抜擢し、速いスピードで事業化することが出来るということです。新規事業を立ち上げる際に新しく人を採用する、もしくは他社から引っ張ってくるなども考えられますが、自社の理解度、経営感覚、信頼性、スタッフとの関係を考えると、社内の人材にその事業の立ち上げを任せるか、他からの人間に任せるかでは成功する度合いもかなり差が出ると思いますから、出来れば、社内から人材を抜擢する方が絶対に良いわけです。

また、将来リーダー層となる人材、そして経営スタッフの養成のためにも、人材の成長に合わせて、いろいろな経験知を増やしていかなければならないということも考えて、いくつかの仕事に就かせながら教育していくという流動性を持っています。

もちろん、ある程度企業規模が大きければそれも可能ですが、そういう企業規模になる為にも中小企業は規模に先駆けて、人材の流動性について考えるべきなのです。

そして、そこで問題になるのが、中小企業において優秀な人材の滞留場所である営業職についてです。

そうです。一度ここで成果をあげてしまうと一生営業職という仕事に任命されて動けなくなってしまうのです。

その原因は先に述べたように、営業の仕事が個人のスキルに拠るところが多く、誰でも出来る仕事ではないと考えられているからです。また、現実に個人のスキルに任せた販売方法を取っていれば、毎月の営業結果で企業経営が成り立っている以上、営業はまさにその出来る個人に託すしかない仕事であるために、人材の流動化が困難、もしくは不可能ということになってしまうのです。


● 中小企業が発展できない理由があります。

実は、ここに中小企業が発展できない理由があります。なぜかというと、企業の仕事とは単に販売のみではなく、商品やサービスの開発・更なるレベルアップ、バックヤードスタッフや部下の育成、新規事業の開拓など多岐に渡るからですが、そういった仕事を任せられるような人間がみんな営業職に取られているために、いつまで経っても適任者が選任できないのです。

この販売できる人間が、経営者である場合はなおさら大変です。日々の販売活動で忙殺されて、いつまで経っても本来すべきである、経営の仕事に就けないという事態になってしまいます。

私が、マーケティングのしくみを社内に導入するべきであると考える理由には、単に売り上げをあげるということ以外に、実はこの人材の流動化が企業の発展に大きな影響を与えるという問題があるからです。


● 営業のノウハウが共有されないという問題点。

また、その営業職にたいする人材の滞留は、副次的な問題として、営業ノウハウが共有されにくいという問題を引き起こしてしまいます。

理由は、例えば営業部長が自分の部下に自分の持っているノウハウを教えると、結果として部下の能力が向上してしまい自分の役職を脅かすのではという恐怖心が生まれてしまうからです。また、自分しか知らない情報を持つことで、営業という自分の立場が強くなりしますから、顧客との間で起こっていることを上司や会社に報告しないということが良く起こります。

例えば、そうした理由から営業職に人が長く留まることによっていろいろな情報が共有出来にくくなるという問題が組織内に起こってきます。

もちろん、そうした問題が、売れるしくみ(4ステップのマーケティング)を導入することで全て無くなるという訳ではありませんが、販売をしくみ化して難易度を下げていくことが出来れば、かなりの意味でこの流動化を促すことが出来るようになります。

営業職にある人間が、どんどん他部門の責任者として活躍するという流れが出来れば、組織は大きく活性化していくと思います。


● 営業職の採用問題が大きく変わる

売れるしくみ(4ステップのマーケティング)を導入することで、組織にもたらされる恩恵として、次に考えられるのが採用の問題です。その中でも、特に営業職の採用についてはどの企業にとっても大変悩みの多い問題ですが、売れるしくみを導入することで、営業職の採用の幅を広げることがかなり出来る様になると思います。

優秀な営業社員の採用は、どこの企業でも強く望まれることではありますが、実際問題として不可能に近いというのが実情ではないでしょうか?また、採用できたとしても、その採用コストと人件費は相当なものになりますから、この問題が解決するということは企業にとっては非常に大きな解決になると思います。

優秀な営業社員の採用が難しい原因というのが、先ほどあげた人的要因が多い営業スタイルで営業をしているということですから、売れるしくみ(4ステップのマーケティング)を御社に導入することで、人的要因を下げていけば、採用可能な人材の幅が広がり、トータルの採用費用が下がり、また、採用そのものの成果をあげやすいという事です。

事実、当社の顧問先では、通常であれば入社してから3年~5年は経験を積み勉強しないと売れないといった業界で、新卒営業マンが初年度からどんどん成果をあげているという
事例まで出てきています。


● あなたが優秀な営業マンであれば、
   ぜひマーケティングを覚えてください。

売れるしくみ(4ステップのマーケティング)を導入することで、個人が得られる恩恵ですが、一番にあげられるのが、営業という仕事を経営感覚で捕らえることが出来るようになるということだと思います。

あなたが営業経験豊かで優秀な営業マンであるならば、ぜひこのことを理解して欲しいのですが、営業という仕事は見方が分かれば、実は一番経営に近い位置にある仕事なのです。

さらには、あなたの営業感覚がそのまま、あなたの組織に、売れるしくみ(4ステップのマーケティング)を導入する際に製作するツールやサイト上に表現するコンテンツにそのまま活かせるということを知って欲しいのです。

なので、営業という仕事をあなたのサイズで捕らえるのではなく、企業経営というスタンスで考えて欲しいのですが、そうすることで、経営の中心に自分の存在を持っていけるということです。ぜひ、御社のマーケティングチームの中心になる人材としてマーケティング全体を考える存在へと成長していってください。

先に書いた様に、あなたがマーケティングを理解することにより、一営業マンから、営業マネージャーもしくは営業管理職へと能力を開花させていくことができるようになるということです。


● マーケティングを学ぶことで起業への道が開かれる

売れるしくみ(4ステップのマーケティング)を導入することで、個人が得られる恩恵ですが、次にあげられるのが、あなたに経営者としての起業の感覚が身に付くことだと思います。

あなたがマーケティングの視点を持ち、仕事を分析したり、マーケティングそのものが構築できるようになると、営業の仕事は事業を起こすという観点から見ると一番経営に近い仕事ということになりますから、あなたが起業家として事業をスタートさせることを考えた際に大きな力になるということです。

これは、私の経験でもまさしくそうだったのですが、営業の仕事を通してマーケティングの感覚を身に付けていたので、起業する際にはそのまま、売れるしみを構築することが出来ました。結果、創業以来、売り上げ、利益を毎年向上させていますし、しくみで売っているので会社自体に営業社員を置かないという経営をしています。

ということは、起業するということが簡単に出来るようになるということですから、人生において非常に有利な知識を身に付けるとこが出来るということです。

もちろん、だからといって起業は簡単に出来るかというと他にもいろいろな問題がありますから、実際にはしっかりした計画の下に進めていって欲しいのですが、マーケティングを理解することで、売り上げを上げるという経営における根本的な自信が付くということはすばらしい恩恵だと思います。